グルコースの熱分解

グルコースは、医薬品分野で錠剤や甘味料のフィラーやバインダーとして使用されています。グルコースの熱分解は、熱重量分析によって解析されます。

測定条件
装置NETZSCH TG 209
試料重量/mg2.7 ... 2.9
加熱速度/(K/min)1,2,5,10
雰囲気アルゴン
ガス流量/(ml/min)20
Conditions of Measurements
InstrumentNETZSCH TG 209
Sample mass/mg2.7 ... 2.9
heating rate/(K/min)1,2,5,10
AtmosphereArgon
Gas flow rate/(ml/min)20

グルコースの熱分解
最初の熱分解ステップで、主に水が作られます。このステップの重量減は、加熱速度とは無関係です。しかし、グルコースの二番目の熱分解ステップの重量減は、加熱速度に強く関係しています。このことは、最初のステップの後の分解は、少なくとも二つの競争反応経路が続いていることの充分な証拠となります。
ここで既に、グルコースの全熱分解プロセスの動力学モデルを与えることができます。 (モデルフィティングの結果を参照)

このモデルは、より形式的な特徴をもつことを強調しておく必要があります。特に、熱重量測定データだけでは、進行する化学に関する情報を与えることができません。熱重量測定に質量分析を接続することにより、さらに多くの情報を得ることができます。

Ozawa-Flynn-Wallに準拠したモデルフリー解析
このエネルギープロットは、グルコースの最初の熱分解ステップが約110 kJ/mol の活性化エネルギーをもち、二番目のステップの支配的経路が180 kJ/mol の活性化エネルギーをもつことを示しています。

Results of model fit

モデルフィティングの結果

グルコースの熱分解のモデルフィティング
競争反応経路を含むグルコースの熱分解の3ステップ反応は、全てのTGA測定の高度なフィティングが可能です。

非線形回帰の結果としての動力学パラメーター

#パラメーター標準偏差
0

lg A1/s^-1

10.600.31
1

活性化エネルギー 1/(kJ/mol)

122.832.75
2

 

反応次数 1

1.580.16
3

lg A2/s^-1

14.410.74

4

活性化エネルギー 2/(kJ/mol)182.147.92

5

反応次数 21.800.05

6

lg A3/s^-1- 3.540.72

7

活性化エネルギー 3/(kJ/mol)5.447.88

8

反応次数 3

 

1.200.68
9

順次反応1

0.270.012
10

競争反応 2

1.00constant
11

競争反応 3

0.030.06
12

重量減1

84.010.35
13

重量減2

84.01 equal 12
14

重量減3

84.01 equal 12
15

重量減4

84.01 equal 12
相関係数0.99973

特定挙動における分岐反応経路結果:反応温度を変化させることにより、生成物CとDの部分は変化する。

210°Cで、Bの大部分は生成物Dに変成します。逆に、280°Cで、その大部分は生成物Cに変成します。この挙動は、ステップ2とステップ3の活性化エネルギーの大きな相違によって起こります。