これまでは、熱分析測定の試料容器の準備は、どちらかといえば扱いにくいものでした。試料パンと上蓋は、プラスチック容器にバルク状態で収納することだけが可能でした。プラスチックで収納されたアルミニウム試料パンは、静電気を帯び、お互いがくっつき合うことが有り、分離することが困難な場合も有ります。このような静電気は、試料パンの汚染につながる環境をつくりだす可能性もあります。さらに、収納フタを不注意に閉めた場合、試料るつぼと上蓋を変形させてしまい、使用不能にしてしまうことも有ります。
試料容器収納の新しい試みは、試料準備に、より効果的なプロセスを提供します。 新しい3in 1ボックスは、帯電防止プラスチックボックスに、96個の試料パンあるいは上蓋を、きちんと分別して収納します。このプリソートされた配列と収納容器の帯電防止材料によって、個々の試料パンと上蓋を、容易にボックスから取り出すことが可能です。これにより、汚染や変形の危険性を回避する助けにもなります。さらに、ボックス内に、“試料IDカード” が入っており、試料や測定結果のレポート作成に利用することもできます。このコンパクトな3in 1ボックスは、取り扱いが容易で、運搬や記録保存にも便利な、試料パンと上蓋の収納ユニットです。